ブログパーツUL5 『ドグマティック検定』 | ふぁんだめんたる・F

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現在、なのはのみ。
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『ドグマティック検定』
 *自分だけが楽しいでのあろう、検定シリーズ第3段。ユーなのだけど根本的にすれ違ってる二人。大丈夫な方は続きからどうぞ↓
 



『ドグマティック検定』







「相変わらずだね、君は」

「違う。ユーノ君が相変わらずなの」

 

そして、会話は途切れる。

平行線を辿りながらも、堂々巡り。

対をなす二人の、相反する言の葉は、ちりじりになって、空中に溶けていって。

そこに確かにあったのかさえ、わからなくなって。

 

こぼれた涙は、本来どちらのものであるべきだったのか。

拭う掌の、冷たさも。

 

「僕は、君を愛してる」

「うん」

「そして君は、僕を愛してる」

「…うん」

「じゃあ、聞くけどね。なのは」

 

ゆるゆると首を振る。

まるで全てが無駄とでもいうかのような、緩慢な動作。

 

閃いた翡翠の光は、闇を吸い込みほの暗く。

浮かべられた笑みは、何も語らず。

 

それでいてユーノは、最愛の存在に問うのだ。

 

「これ以上、何が必要なの」

 

落とされた重い息は間違いなく、彼の素直な思いからだということを、なのはは知っていた。

知りすぎていた。

 

「『十分だよ』って言って欲しいの?」

「十分じゃないんだ?君は」

「十分なわけ、ない」

 

そして、ぽつりと。

 

「寂しすぎるよ‥」

 

こぼ垂れた本音。なのはの心に、ユーノは心底理解できない、と首を傾いで。

 

「何故?」

「…私達は愛し合ってるんでしょ?」

「うん」

「じゃあ、恋人同士?」

「いいや、幼なじみだろうね」

「キスしても?」

「うん」

「それ以上のこと、したとしても?」

「うん」

 

駄目だ。

もう、耐えられない。

 

ぎしり、という音がした。

軋みをあげたのは骨か肉か、或いはそれらを含めての人と形容するのが適当だったか。

なのははすがりついた。

ユーノのに、思いの丈を込めて。

 

「何で、何でなの…?」

 

懇願する。

今度こそ、ユーノは不快感に眉をひそめたがなのはをふりほどくようなことはしない。

全て、彼女への愛故に。

 

「何でも何も…」

「私、ユーノ君がわからない。何か理由があるの?それとも利益?」

「利益なんてそんな、」

「じゃあ、何で!!」

 

必ず死ぬとも、必ず死なないとも解せる形容。

必死。

まさになのはの表情を彩っていたのは、その色彩。

対するユーノは、あくまで淡々と。

なのはを抱き寄せた腕だけが、彼女への特別な想いを語っていた。

「いいじゃないか、別に」

「いいって…?」

 

理解不能なのか、はたまた理解する気もないのか、理解したくないのか。

正解はそのどれでもなく、そしてまた、その全てでもあるのだろう。

 

「僕には、君の方が良くわからないよ」

 

いや、わかりやすいのかな?と逡巡。

 

「僕との…まぁ所謂『社会的側面から見た関係性』を進める為に、赤の他人の認識力を高めさせる、なんて」

「…その言い方、好きじゃない」

「そう?でも、つまりその通りなんだろう?うまい手を考えたね、なのは」

「っ…、その言い方も、好きじゃない!」

 

遂に、なのはは顔を手のひらで覆ってしまった。

閉ざされた奥にあるものは、最早何よりも明らかで。

なのはは、泣いている。

 

何故だろう。泣かせたくはないのに。どうして、こうなるんだろう。

首を傾ぐ。

 

それでも、原因は理解できる。

自分のせいで、ということぐらいは、ユーノでも。

 

しかし、だからといって彼女に心にもない慰めや謝罪をすることは、己の彼女に対する愛を、何かたいそうつまらないものにしてしまうような気がした。

 

だから、ユーノはただ、側にいた。

彼女が泣き止むまで。

彼女が再び、微笑んでくれるまで。

 

つまりそれは、永久より遠く、先のこと。

 

ただ一言、ユーノが「君を好きだという事実を、何故他人を通して確かめなければならないの?」と言えば良かっただけ。

ただそれだけの話であったはずだった。

それだけだったのに。







あとがき:でもここからハッピーエンドにしたい。これはこれでハッピーだけど。無理か。

なのは | permalink | comments(2) | trackbacks(0)| -
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この記事に対するコメント

なんだかユーノが人でなしに見える!?なぜだ、どうしてなんだ!?(笑)
剣帝レーヴェ | 2009/06/23 2:54 PM
え〜と、ユーノなにがあった。というか恋人ではなく幼馴染なのか?
守護者 | 2009/06/24 9:34 AM
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